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2006年11月11日 (土)

江戸の誘惑

江戸東京博物館で開かれている「江戸の誘惑」!
もうタイトルからして素晴らしい。

"The Allure of Edo"

いくらでも誘惑されたいと言う感じですが、
アメリカ・ボストン美術館から
実に一世紀ぶりに日本に里帰りするという肉筆浮世絵の数々・・・。

明治時代に来日した医師、ウィリアム・ビゲロー氏が
多くの浮世絵を買い集め、
そのほとんどをボストン美術館に寄贈したというもの。
これがまた膨大な数だったそうで、調査が進まず
長い間「幻の浮世絵コレクション」といわれてきた版画達。
しかも後の調査で版画ではなく肉筆浮世絵の名品が
何百点もあったということですから、
当時の日本はいったい何をしていたか!という気がする訳ですね・・・。
江戸的なものを排除しようとした結果かもしれないけれど、
本来日本にあるものが、海外で評価されていて、
しかも今や、それをお借りして見せて頂かなければいけない現実。

あぁ~、もったいないことです!

でもそんなこと思っても仕方ないので、
今回のコレクションを思いっきり堪能したいと思います。
七百点もある肉筆浮世絵のなかから、選りすぐりの80点。

それにしても図録でしかみたことがない名品がいっぱい!
いいな~、ボストン美術館の人はこの何百点の所蔵品見られるんだろうな~。
と、羨ましがっていたら何と!何と!
最近私が論文用に家でずっと手元において眺めている、
(もちろん、ただのカラーコピーです)
歌川豊春『観梅図』とほとんど同じような浮世絵を発見!

それが、歌川豊春「向島行楽図」です。

当たり前だけれど、図版コピーとは色彩が違う・・・
キレイ・・・
これがまた「観梅図」と思わぬ符合があって面白いです。

今回は菱川師宣、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重、鈴木春信・・・などなど
目にも美しい作品がたくさんあって80点全部好き!!っていう気持ちだけど、
一点挙げるなら、何と言っても

葛飾北斎「鳳凰図屏風」

版画と違って顔料系の絵の具なので、素晴らしい発色。
なかでも赤と青が妖しいくらい綺麗。そこに緑の羽根が広がるものだから
傑作以外のどんな言葉がありましょうか・・・!
この作品は後期北斎芸術の頂点と呼ばれているそうですが、
日本での公開は初めてです。
手塚治虫の「火の鳥」を彷彿させるような・・・。
江戸中期のスーパー絵画師、伊藤若冲のような・・・。
それから鈴木春信さんだって、世界中探したって肉筆画は数点しかないのに、
ビゲローさんは易々とお持ちです。

版画と違って肉筆画は一点ものだから、当時も富裕階級の人々に向けて
描かれた絵。北斎の屏風は枕元に置くようなものだったらしいのですが、
どんな気持ちで眠りについたのか・・・

やっぱり江戸はヒトもモノも面白い!

※作品や詳細はこちらからどうぞ。
http://www.asahi.com/boston

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