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2008年1月19日 (土)

「鹿男あをによし」と青丹

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 今週からフジテレビで始まった「鹿男あをによし」、
原作は万城目学さんの同名小説。
なんだか面白そうなタイトルと”あをによし”に惹かれてさっそくチェック!

前評判も知らずに見たのですが、一言でいうと面白かったです・・・

玉木宏さんの「鹿男」はピッタリだし、
奈良ののびやかな土地柄と「鹿」の存在感がクローズアップされて、
奈良フィルムコミッション大成功!と言ったところ。

ドラマでの先生方も秀逸です。
芸達者の役者さんたちをそろえていますが、
その会話のなかで、「修学旅行で奈良に来なかったんですか」
というやり取りがありましたが、
私も修学旅行で奈良を訪れていないひとり。

しかし念願かなって去年やっと、奈良を訪れることができました。

第一印象は、古都京都との違い。
どちらが良いとか悪いとか、好きか嫌いかということではなく、
明らかな違いを感じて、この年になるまで来なかったことを残念に思いました。

と、前置きが長くなりましたが、
ドラマのタイトル「あをによし」、この枕詞は私が色彩研究をしようと
思ったきっかけでもあります。
万葉集の有名な歌、

 あをによし 寧楽の京師(ならのみやこ)は咲く花の にほふがごとく今さかりなり

ある時、教授が「おをによし」の”に”すなわち”丹”はどんな色か知っている?と
聞いたのです。
そこですかさず答えられなかった私、以来日本の伝統文化と色彩を研究しようと
決めたのです。

 「あをによし」は奈良の枕詞としても知られていますが、
ここでの「青丹」は重層的な意味を持つと私は思っています。
例えば「青丹」という色は青黒い土のような色という意味で青色顔料の土から
作られた色です。マンセル値は「7.5Y6/3]ですから、青というよりは緑に
近い色です。ちょうど下の画像の薬師寺の西塔の連子窓の緑色です。

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また「青丹」をばらばらにして「青」と「丹」にすると、
丹は赤色顔料のことで、マンセル値は「10R5.5/12]ですから
赤と言うよりはオレンジに近い鮮やかな色。
ちょうど薬師寺の扉や柱の色が「丹」です。

(*薬師寺のサイトに丁寧な解説がありますので、ご確認ください。)

さらに「丹」には「赤丹」と「黄丹」がありますが、赤丹は赤い土の意味で
ほどんど同じですが、「黄丹(おうに)」になると、
古来、皇太子の袍の色で禁色の色でもあった格式高い色です。

これら、目にもまぶしい色、特に青丹の配色は、
もしかしたら”けばけばしい”と思うかもしれないけれど、
装飾としての価値はもちろん、
風雨や害虫から建物を守る役目にもなったのです。

時に修復を繰り返しながら1300年の歳月、
「あをによし」の世界を垣間見せてくれる古都・奈良。

青と丹の再発見はもとより、
幹線道路を小学生の子供たちのように整列して渡る鹿たちに会いに
今年も「行こう奈良へ」

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