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2009年8月

2009年8月 9日 (日)

「つまみ」の技

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○間口一就 ○柴田書店 ○1700円

久しぶりに連続して土日休んだので、昨日は書店探訪。
ここ3ヶ月くらい忙しくて、本屋さんに立ち寄りもできませんでしたが、
やっと本屋さんで自由な時間過ごし!楽しいlovelyheart02

最近は、仕事で必要な本しか身近になくて、
好きな本を本屋さんで「探す、読む」ということがなくて、少々寂しい思いを
していました。

もちろんamzonの便利さは捨てがたいですが、
本屋探訪はそれに勝るものがありますね。
最も喜びとするところは、ぐるぐる歩いているうちに思わぬ本と出会う!こと。

昨日、その喜びに値した本が、『バーの主人がこっそり教える味なつまみ』です。

普段は料理コーナーへは、あまり立ち寄りませんが
おなかがすいていたのかな~、ふらっと傍を通りかかたっら
一風変わったタイトルと、表紙の美味しそうな写真!

「この素材なんだろう・・・」という訳で
ページをめくったら、何と「バナナ」 banana
何だか心躍る!斬新な発想。

さらに、
夏になると私が急に好きになるトマトと茄子の「つまみ」も多数収録されていました。
写真の撮り方が上手いのか、
どれも食べたい!作りたい!と思わせる「つまみ」の数々。
作り方は、「切って、混ぜる」がほとんどですので、暑い夏にピッタリドンピシャ!

実際、この本の撮影の際、著者の間口さんは1時間で30品の「つまみ」をささっと
作ったのだそうです。さすがに銀座のバーの現役主人 goodbar

まぁ、料理本としてみると少々高いですが、これはなかなか優れた本です。
企画の勝利かな・・・、
章構成も、後ろほど手間のかかる「つまみ」で、
「つまみ」を作りたかったけど、いままでできなかった男性にも支持されそうですね。
実際、こんな「つまみ」をさっと作ってだしてくれたらポイント高いです。

お酒をあまり飲まない私でも作りたくなってしまった「つまみ」、
最近小さい「おかず」作りにシフトしていたので、いきなり大活躍の1冊です。

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2009年8月 8日 (土)

写楽 幻の肉筆画 マノスコレクションより  

ブログを読んでくださっている皆さま
お元気ですか?長らくのご無沙汰でした!
やっと普通の忙しさに戻りました。

そこで行ってきたのが、江戸東京博物館で開かれている
写楽 幻の肉筆画 ギリシャに眠る日本美術 マノスコレクションより」です。

そもそも写楽はミステリアスな人物ですが、誰も見たことがない写楽が何とギリシャに
あったということですから、関係者の熱狂振りは想像に難くありません。

その写楽の肉筆画が下のチラシの絵ですが、
この絵が何と扇子に描かれているのです。

Syaraku_tirashi 

「四代目松本幸四郎の加古川本蔵と松本米三郎の小浪」
東洲斎写楽

それにしても世界中のあちこちから、
日本より保存状態が良好の浮世絵が出てくるものです。
今回のこの発見も学習院大学の小林 忠教授の僥倖の賜物とか・・・

ついこの間公開されたボストン美術館スポルディングコレクションといい、
ビゲローコレクションといい、
海外には良質の浮世絵作品が大量に保管されています。
今回もコレクション9500点のなかの選りすぐり120点(!)を見せてくれているそうです。

さて、毎回私も新しい発見があって楽しいのですが、
今日の収穫は何といっても「江戸の女性服飾の色」です。

私は江戸の「いき」という概念の研究をしていますが、一般的に江戸後期は
藍・茶・鼠を中心にした渋い色が流行したとされています。

でも本当の江戸風俗は、こんな地味な色ばかりではなく、
鮮やかなで自由な色彩に彩られていたのではないか、と私は思うのです。

その多くは、着物からこぼれる襦袢の紅によって表現できるかもしれません。

もちろん浮世絵のモデルは遊女が多いのでエロティシズムも連想させますが、
それでも歌麿を含む多くの浮世絵絵師の絵は何だかとても「エレガント」です

その理由を考えてみると、
今回の作品群はジャポニズムがヨーロッパで流行していた頃に
ギリシャ人が集めたもの、
その審美眼にエレガントというキーワードが投影されていたのではないか・・・
アメリカの所蔵作品とは違うセンスを感じさせるのは、
ヨーロッパ風「エレガンス」のスピリットかもしれません。

その江戸のエレガンスを色で表現すると、黒・白・赤・緑・紫、あたりの色かな、
チラシの左側の女形、小浪の配色も
「白、紅、黒、ピーコックグリーン」です。

今回のマリスコレクションは美人画の集大成、美しい色が
100年以上の時を越えて残っています。

それから、浮世絵研究家の間で注目されているのが、「紫」
これまで日本の浮世絵では紫はあまり見かけませんでしたが、
数々の海外の作品が美しい紫の存在を伝えています。
日本の浮世絵は保存の過程で退色したために、
茶色やねずみ色に見えていたのではないかと勝手に思っています。

紫はミステリアスな色・・・。写楽も好んで使ったことが分かっています。

もうひとつの目玉!
喜多川歌麿 「歌撰恋之部 深く忍恋」に注目です。

解説では「やや年増の女性を描いたもの」とありますが、年増・・・ねぇ、
江戸の年増ははたして何歳だったのだろう・・・
タイトルが絶品ですねlovely

嶋の紫、唇の小さな紅、白い肌、黒髪、この配色が絶妙です。

「江戸のエレガンス」を堪能したコレクションでした。

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