木村伊兵衛のパリ
近所に東京都写真美術館があるので、時々写真展を見に行きます。
ここの横道の壁一面に、パリの風景写真が飾られている。
多分、近道したい近所の人しか通らないので、いつも人がいない。
パリの街頭で恋人同士がキスしている写真で、
「市役所前のキス」という作品。
1950年のパリの情景ですが、胸に切なく響く爽やかさと懐かしさがある。
これは、やはりパリという空間だからか・・・といつも思いながらその前を通っていた。
パリというと、なぜ私は、うっとりと憧憬と哀愁を感じてしまうのだろう・・・。
街の色?
と思っていたら、NHKで素晴らしい番組が放送されて、
理由がわかったような気がした。
日曜美術館「木村伊兵衛 天然色でパリを撮る」
l木村伊兵衛さんが1954年にパリを訪れた時の写真集
「木村伊兵衛のパリ」に収蔵されている数々の写真とともに
同じ場所をめぐるという素晴らしい企画!
「木村伊兵衛のパリ」 朝日新聞社 (2006/07)
◎没後30年、まったく人目に触れることのなかった木村伊兵衛の
カラー作品「パリ」(1954)。
(今、品切れ中。手に入れたい!!!)
表紙の写真は、
遠くにエッフェル塔が蜻蛉のように、はかなくかすんで見える独特の時間と空間を
切り取った「夕暮れのコンコルド広場」
写真ってすごいな。
50年以上の時を経て、今もなお感動させ、同じ空間に連れてってくれる。
この写真を見て思い出したけれど、私が初めてパリに行ったのは、
今から約20年くらい前・・・。
確か、この広いコンコルド広場でひとりでどっちへ行っていいか、分からず
立ち尽くしたことを思い出した・・・
木村伊兵衛
今私の注目の人です。
と、思っていたら、先日ある人からメッセージが入った。
「木村伊兵衛さんの写真集を見ていたら、あなたの若い頃を
思い出しました」
それは、有名な作品だった・・・。
http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/ss/senshu-art/html/02c.html
こうして、日本の美を追い求めた「写真界の巨匠」が撮った写真を通して、
20年以上前の私を思い出してくれた人もいるのかと、
何だか嬉しかった。
写真って素敵だな・・・
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